【プロがレクチャー】素材選びから簡単スワッグのつくり方まで/インテリアや手土産に♪

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大切な人を迎える玄関やリビングのインテリアに。特別な日のプレゼントに。ブーケや花束よりも「スワッグ」を選ぶ人が増えているようです。スワッグとは、ドイツ語で「壁飾り」の意味。由来については諸説あるのですが、生花やドライフラワーを花束のように束ねて、逆さに飾るのが一般的。
今回は、このスワッグがなぜ人気なのか? さらに初心者でも簡単にスワッグがつくれるように、スワッグに適した素材選びやHow to なども解説していきます。
教えてくれたのは、とても素敵な大阪の花屋さん『mon dimanche(モンディマンシェ)』さんです♪

スワッグが人気の理由は?

男性にもおすすめの送別会用につくったスワッグ

一昔前は、ドライフラワーと言えば「枯れた花」という印象で、プレゼントなどには不向きとされていましたが、最近は「大切な人へのプレゼント」や「インテリアのポイントに」「ウエディング ブーケに」とドライフラワーのスワッグを選ぶ方も増えているようです。その理由は…

◎理由➀ 
生花のブーケや鉢植えだと、枯らしてしまったときに贈られた相手の気持ちの負担になってしまいますが、スワッグなら初めからドライフラワーとして楽しめるので、相手の負担も少なくて済みます。処分は花の変色具合などを好みで判断してOK。
◎理由➁
壁に飾ったり立てかけたりと、花瓶なども必要なく、気軽にインテリアとして楽しめるのも人気の理由です。
◎理由➂
花だけでなく、葉物や枝物でシンプルシックにつくることもでき、幅広い好みや年代に合わせられるから。

さまざまな理由で人気のスワッグ、ホームパーティーでゲストを迎える際のインテリアや、主催者への手土産にも最適です。

「彼女へのプレゼントに」とオーダーされたスワッグ。
≪スワッグまめ知識≫

スワッグは古くからヨーロッパで「魔除け」の意味があったようです。北欧では、針葉樹を使ってその魔除けをつくっていたと言います。ちなみにクリスマスの飾りつけの定番「リース」は、円を描く形から「今のこの幸福が永遠に続くように」と願って飾られます。

スワッグに向いている素材は?

スワッグには、ドライフラワーを使うのがおすすめですが、どんな花でも吊るしていれば、きれいなドライフラワーになるわけではありません。そこで、 mon dimanche さんに、スワッグにおすすめのお花やポイントを教えてもらいました。

定番の優秀素材➀「ユーカリ」

「スワッグをつくるときにあると便利なのが葉物や枝物。特にユーカリは、ドライするのに適していて、初心者でも簡単に扱えます」 とmon dimancheさん 上の写真のように、同じユーカリでも笹のような形の葉っぱや丸形の葉っぱなど、さまざまな種類があります。最近ではお庭に植えているお宅も多いようなので、「剪定の際に切った枝をドライフラワーにすれば、枝も無駄になりませんよ」。

★ユーカリのポイント

丸形の葉っぱは、乾燥させると写真の新芽がクシュクシュになってしまうので、先だけ切ってから吊るすのがおすすめだそうです。5月ころからは、この新芽が出始めるとのこと。「秋冬のしっかりとしたユーカリは、よりドライフラワーに向いていますよ」

定番の優秀素材➁「スターチス」

ピンク色のスターチス

スターチスもドライフラワーにしやすい定番のお花。写真のようなピンク系から紫、黄色など色の種類も豊富ですが、ドライフラワーにしても色があせにくいことが人気です。メインのお花というよりも、名バイプレーヤーとしていい仕事をしてくれますよ。

定番の優秀素材➂「バラ」

生花の花束やブーケでも定番人気のバラの花。ドライフラワーでも活躍できる素材です。写真のような小ぶりなスプレーバラも、愛らしくてフレンチシックな雰囲気に。また、生花では「派手すぎるかな?」と思われる赤いバラの花も、ドライフラワーにすると落ち着いた感じのアンティークな雰囲気に♪ さまざまな年代の方に合わせやすいお花です。

かわいい系のこんな花も➀「チューリップ」

「これもドライフラワーになるの!? と驚かれる方も多いですが、チューリップもこんなふうに可愛いドライフラワーになるんですよ」。可愛い春の花の代名詞でもあるチューリップも、ドライフラワーになるとシックで大人っぽい印象になります。写真のような一重咲きの花びらのものと、八重咲きのものとで、少しドライフラワーのポイントが違うので、詳しくは、『上手なドライのポイントは?』の項目をチェックしてください。

かわいい系のこんな花も➁「アネモネ」

写真中央・右側の紫と赤の花がアネモネ。ドライして1週間~10日。

同じく可愛くて華奢な印象のアネモネ「細い茎や繊細なイメージのある花も、こうやってドライフラワーにすることができるんです」。ちなみにアネモネは、写真のような紫や白、赤、ピンク、青などさまざまな色合いがあり、神話や伝説にもたくさん登場する古来から愛されている花なんです。

かわいい花のドライポイント

かわいい花はピンクや白などの薄い色を選んでしまいがちですが、ドライフラワーにすることを考えると、濃いめの方がベター。生花の間は「ちょっと濃いかな?」と思うような赤や紫などは、ドライしても色が美しく残るのでおすすめです♪

インパクト大の「プロテア」

インパクトがあっておしゃれ感もあるプロテアの花。ちょっと金額も高いお花なので、ドライフラワーにして長く楽しむとお得ですよね。ボリュームがあるので、スワッグのメインや根元に♪ 

アンティーク感No.1「アジサイ」

アンティークな味わいが特徴のアジサイのドライフラワー。小さな花が密集した姿は、色味が無くなっても華やかですよね。アジサイは生花のうちから吊るすと、しぼんでボリュームがなくなってしまいます。そこで、切り花をそのままガクがカサカサになるまで放置しておきましょう。その後に吊るしてあげるとキレイなドライフラワーになりますよ」。アジサイの仲間の「アナベル」であれば、比較的にドライフラワーにもしやすいそうです。

上手なドライのポイントは?

ドライフラワーにするポイントをmon dimancheさん にお聞きしました。

●乾燥期間については、秋冬などの湿度が低い時期は、2~3週間。梅雨の時期は、1ヶ月程度。パリッとするまで風通しの良い場所に吊るして乾燥させましょう。
●生花をプレゼントされたときも、1~2日はそのまま花瓶などで楽しんで、あとは早めに吊るすとキレイに長くお花を楽しめます。
●バラやラナンキュラス、チューリップの八重咲きなど花びらの多いものは、生花のうちに花を少し咲かしておくとキレイなドライフラワーに。花びら閉じている状態から乾燥させると、固まってしまい、中にカビが生えてしまうこともあるんです。
●一般的な生花は、乾燥すると花の大きさは1/3の程度になるため、花が少なすぎると寂しい印象になってしまいます。
スーパーの見切り品などをドライフラワーにするのもおすすめ。手軽にチャレンジできますよ。

乾燥するとこんなに大きさが変わります!
左がドライして2ヶ月、右が生花のスイートピー。

超簡単なスワッグのつくり方

➀初心者は生花からつくろう

初めてスワッグをつくるという人は、生花からつくってドライに仕上げていくのがおすすめ。ドライフラワーは、束ねる際に崩れることもあるので、生花の方が気軽にチャレンジできます。
さらに、初心者の方はテーブルの上などに置いて花を組んでいくと仕上げやすいですよ。最初は、土台に枝物や葉物などの背の高いものを置き、次に少し低めの小ぶりな花を加えます。

➁「高い⇒低い」花を組んでいく

さらに低めに小ぶりな花を置きます。スターチスなどは色味もキレイで小ぶりなので、こういったサブの花にもピッタリです。「基本的に、高いものから低いものを順番に重ねて組んでいくと、簡単にスワッグの形になります」

➂手前にはポイントの花を

次に一番手前には、ポイントになるような花を置きましょう。今回は赤いバラの花を1本。濃いめの色が一つ入るだけで、センスアップしますよ。すべての花を組むことができたら、麻紐などの紐類で根元をしっかり縛りましょう。「輪ゴムなどで縛ることもできますが、輪ゴムは時間が経つと千切れてしまうことも多いので、紐類をおすすめします」。

➃ちょっと慣れてきたら…

慣れてくれば、テーブルなどの上に置かず、ブーケ状に手に持って花を組み、写真のように逆さにしてバランスなどチェックしていきましょう。紐で縛った後は、風通しが良く、直接日の当たらない場所に吊るして乾燥させましょう。

➄リボンはナチュラル系でシンプルに

飾るときやプレゼントするときには、シンプルなリボンを付けて。ドライフラワーを使ったスワッグには、アンティークな印象が似合う布を割いたようなリボンが馴染みます♪ 「写真のように普通のリボン結びではなく、ラフな片リボン結びも人気です」

ドライの花が増えてきたらどうする?

「いただいたお花をドライフラワーにしていたら、どんどん増えてきちゃって…。どうしたらいいの? というご質問もよくいただきます。そんなときは、すべてのドライフラワーの束を分解して、スワッグにしてみてください」。
方法はスラッグのつくり方と同じ、分解した素材を高いものから順番に手前に組み合わせていくだけ。葉物がなければ、ユーカリなどを新たに追加してもいいですよ。

スワッグを飾る場所は?

玄関やリビングなど、スワッグを飾る場所は、皆さんの好きな場所でOK。「注意したいのは、人が通る際に当たりやすい場所だと、すぐにスワッグが崩れてしまいがち。そんな時は、場所を変えるか、写真のようにラッピングペーパーで花束のように巻いてあげると崩れ防止にもなりますよ」。つくったスワッグをプレゼントする際も、こんなふうにラッピングペーパーで巻くことで持ち運びしやすく、ギフト感もアップします♪

まとめ

いかがでしたでしょうか? スワッグって意外とチャレンジしやすくて、いろんな魅力があるんですね。取材したホームパーティー推進委員会のメンバーも、スワッグの魅力にハマって、プレゼント用のスワッグをつくっていただきました♪
皆さんも、ホームパーティーのインテリアや手土産など、いろんなシーンでスワッグを取り入れてみてくださいね。

教えくれたのはコチラのお店


mon dimanche(モンディマンシェ) さん
大阪府八尾市の住宅街にある小さなお花屋さん。スワッグだけでなく、生花の花束やブーケ、寄せ植えなど、お花で日々が豊かになるさまざまな提案をされています。 アレンジレッスンなども開催されていますので、詳細は下記のHPやインスタグラムをチェックしてみてください。
HP「mon dimanche」
Instagram「mondimanche」